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不幸でいつづけることは怠慢だし、幸せになろうとしないことは卑怯だよ。諦めることに慣れないでください。

王道にして王道にあらず、技巧派 伊藤ヒロ先生の「(略)もう異世界に来ないでください。」

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 RURURが好きだった私にとって百合いもむしに続く伊藤ヒロ先生の作品。伊藤ヒロ先生と言えば少し斜め上をいく夢幻回廊、アンチマジカルのような万人受けする作品ではなく、一部の方たちの心を確実に打ち抜くような作品を作っている人というイメージが私の中にはあった。

nycticorax.hatenablog.jp


 しかし異世界。流行に乗った本作品がどういう作品になっているのか非常に気になる。どう仕上げてくる?と読む前からいろいろと想像が膨らむばかり。


で、読了した感想としては……。


「アニメ化待ったなし!」


その一言に尽きる。面白い。面白すぎる。一気に読んでしまった。


 他人に魅力を伝えることは難しい。読めばわかると一言で突き放すのは簡単だ。この作品の面白さは王道のようで王道でない。そんなところにある気がする。王道のテンプレを綺麗に書き上げているのとはまた違い、王道に伊藤ヒロ先生の血が流し込まれるとこうも変わるかと感じさせてくれる作品である。

巻末のあとがきにて

伊藤ヒロ先生:
このジャンル、実は『美少女ヒロインなどのキャラクターの魅力』を大切にしつつも、一番の重心が『主人公がなにをするのか』というストーリーの部分に置かれているという、非常に硬派なジャンルです。ある意味『主人公がどう活躍するか』という、物語の基礎への回帰がなされていると言っていいでしょう。


 言われてみれば、という思いでした。昨今の作品は主人公以外のヒロインなどによって物語が大きく動くなんてことも多い、そんな中で主人公にフォーカスした作品というのは案外少なくなってきたかもしれない。

 本作は非常に丁寧にキャラクターが作られており、自然とキャラクター達が動いてくれる。主人公の行動も目が離せない。異世界の住民が信頼を置くのも頷ける。そしてお約束の抜けている一面も見え隠れし。私は読んでいて読み心地が良かった。
 各エピソードどれも好きだけど、居酒屋が一番だったかなー。ラストの感じも伊藤ヒロ先生っぽかった。


 最後に、非常に面白い。技巧派 伊藤ヒロ先生(私が勝手に言ってるだけ)と呼ぶに相応しい面白い作品でした。ただ万人受けしそうな作品にもかかわらず、何故か万人受けしなさそうと思うのは何故だろう。



※もっと知りたいですか? Y/N


YES!



主人公のモデルが実は伊藤ヒロ先生なのでは?と思ったのは私だけだろうか……。